いったん終了、ぼちぼち院試勉強。 #4

先々週末を持っていったん研究室生活が終了し、先週から院試休みです。院試勉強もぼちぼち取り組みますが、なんといっても2ヶ月間思い切り休みなのですから、後悔せぬよう遊びつくし、院試には役立たずともたくさん勉強します。
 
ピュアな生成物を得る大切さ
最終的に論文に逐次データを掲載することを想定すると、途中途中できれいな状態でモノをとってくることって大事だなと思っています。当たり前かもしれないですが、私は不精なので、あとでいいタイミングでカラムかけてとってこよう、みたいな考えを持っていました。
 
でもラフに実験をする必要性も時にはあるかもしれないな、と
この方向性で大丈夫かどうかを見るために、ラフに実験する必要も時にはあるかもしれないと思っています。せっかく時間をかけてできたものを最終的に試験してみたらダメだったとなったときのショックを想定して、そういうふうにやっています。
 
論文を目標として意識させてくれるのは意欲が高まる
論文でどれくらいの成果が求められるのか(例えば生体内実用だったら哺乳細胞でのポジティブな結果が得られたらOK、みたいな感じ)、ということについて具体的に意見をいただけたのは助かりましたね。
 
知識よりも常識的な実験感覚や数値感覚を身につける
今までは知識メインでしたが、今度はより実務的な面が大事になりそうです。
・どういう精製法をとるのが適切か?(分液, 再結晶, HPLC, カラム...)
・このモル吸光係数の値は正確か?
・どれくらいのスケールで仕込むべきか?
・溶媒量はどのくらいか?
 
研究室は一つのことにどれだけ精力的に取り組めるかが勝負だ
今までの勉強って、多岐にわたる過去の業績をばーっと学んでいく形態が主だったと思います。もちろんそれは、研究のための基礎知識・基礎的思考力として欠かせないものになるわけですが、本格的に研究にとりくむとなると、自分の研究対象とその周辺について専門家にならなければならないわけです。一つのことに集中して取り組める人はいいのですが、私は中途半端で、ジェネラリストとしてもある程度、スペシャリストとしてもある程度、といった具合で、なかなか躊躇ってしまうのです。一つのことに集中しすぎると他が見えなくなってしまってこわいな、という思いもあります。でも、この思いを捨てない限りは何もできないですね。これが勝負どころでしょう。
 
何を勉強しよう
院試勉強以外に何をしようかということですが、バイオアッセイの段階的な流れとか、実験計画法とか、物理量の分析・測定法あたりは知っておきたいな、と。今のところはそんな感じです。あとは、分子軌道とか錯体とか無機化学の総復習(絶賛進行中)、医薬・医療技術の現状把握などがメインになるでしょうか。あ、英語は再び慣れを戻さないと……。
 
合成スキームを見るポイント
 先輩たちから視点を盗むところで、今後得意にしたいなと思っているところです。
こうして書いておかないと、発表を聞いたり資料を呼んだりするときにすぐパッと質問が出ないことが多いと感じたので、面倒ですがこのような形態をとっています。
・使用している溶媒が反応物を攻撃する可能性はないか?(溶媒選択)
・別の位置に攻撃される可能性はないか?(位置選択性)
・攻撃する可能性がある官能基がほかにないか?(官能基選択性)
・逆反応が起こる確率は高くないか?(常に脱水できるようにするとか)
・温度条件は高すぎないか、低すぎないか?
・軌道配置が適切か?(アンチペリプラナー・)
・立体配座は想定できるか? 異なる立体配座の間で容易に平衡が成り立ってしまわないか?(活性化エネルギー)
・nBuLiによるプロトン引き抜きが当量の面できちんとおこなわれていると言えるか?
こんな具合でしょうか。
 
とりあえず勉強がんばります。

アルドール反応で生成するジアステレオマーを区別するためにどうするか

実際に行なったのでメモついでに。
 
正確にジアステレオマーを区別するためには、結晶構造をとる必要があるそうです。でも、まだ研究として完成とは言えない段階で、結晶化するのは手間がかかりますし、構造解析も大変なものです。そのため、理論に基づいて予測を立てて進めました。今回はその紹介です。
 
<Ireland モデル>
LDAを用いてプロトンを引き抜く際に、六員環遷移状態をとることを想定し、考えうる2つの遷移状態のうち、他方が1,3-ジアキシャル相互作用により不安定となることから、E体のエノラートが生成することを示しています。
 
詳しくはChem-Stationに記されています。
「炭素をつなげる王道反応:アルドール反応 (2) | Chem-Station (ケムステ)」
 
論文はこちらです。
J. Org. Chem. 1991, 56 (2), 650.
 
<Zimmerman-Traxler モデル>
エノラートの幾何異性に依存して、C-C結合を形成する際にとる六員環遷移状態が決定され、おのずと立体選択性が生まれることを示しています。
 
詳しくはChem-Stationに記されています。
「交差アルドール反応 Cross Aldol Reaction | Chem-Station (ケムステ)」
 
論文はこちらです。
J. Am. Chem. Soc. 1957, 79, 1920.
 
以上の結果を踏まえると……
TLCでスポットがより濃くなった方、ないしカラムクロマトグラフィーによる精製の結果、より多く得られた方anti-aldolとして考えることにしました。私の場合はTLCと収率の双方で確認が取れましたので、安心しています。
 
こんな感じで化学についてちょっとした小ネタを呟いていくつもりです。そのためにもどんどん知識入れしないといけないですね、がんばります。

すでに忙しい日々 #3

 こんにちは。土曜日はコアタイムではないのですが、行いたい実験が増えるばかりで、早いうちに消化しておきたいこともあって、土曜日も(早い時間帯だけですが)研究室に行き始めました。日曜日はなるべく暇な時間を多くして、食べ歩いたり散歩したり読書したり勉強したり、自由にのびのびと生活させてもらっています。こうしてブログを書くのも日曜日がメインになります。思ったこととか、直接人に話して共有しようとは思わないけれど、届けたい人に届いているといいな、と思って。
 
研究室って異質な環境だよね
 研究自体は社会と密接に関わっているのに、当の研究室の内部についてあまり知られていなかったりします。企業なんぞ悪事があるたびにボロボロ内情が暴かれていきますけど、研究室についてはそうでもなかったり。近年、インターネット上(特にTwitter)で曝露されることが増えたような気がします。
 
経験主義との板ばさみ
 もちろん実験は経験があってこそスムーズに進められるものと思うのですが、その「経験」なるものが広く一般に共有されているわけではないな、ということ。企業秘密があるように研究室にもそれぞれの秘技なんかがあると思うんですが、そうではないものもあるはず。研究に携わる人であれば知っていることは、研究に携わりたての人にはほとんどわかりません。そういうのを見せつけられるとモチベーションって上がりにくいと思います。そのギャップを埋める何かがあると、少しでも研究が好きになれるのかな、と。
 研究室配属は強制ですし、「好き好んで研究がやれる!」と前向きに捉える学生の数ってかなり少ないと思います(私はそのマイノリティではあると思っているのですが)。
 
 例えば、この本は研究室に入ってから重宝しています(実験手順は冗長なので、ところどころ変えたりしますが……)。
 
 
研究室で最も大切なのは人間関係かもしれない
 人間関係の点でとにかく恵まれていると思っています。やはりギスギスしているのは当事者の場合はもちろん、傍から見ていても気分のいいものではありません。たまにそのような様子を他の研究室で見かけると、いたたまれない気持ちになります。身体の健康は精神の健康から。人間関係を境に正のスパイラルと負のスパイラルのどちらをたどるかが割と決まる、そんな感じがしています。
 
勉強で意地を張っていた人々が自信を失っていく様子をすで見かけている
 中学受験、高校受験、大学受験……。このような節目で、とてつもない実力を発揮する人たちはごまんといますが、燃え尽きてしまった人、自分に合わないと思って諦める方向に進んでいってしまった人は、どのコミュニティでも一定割合はいて、その中で自分にあった道のりを見つけて進む人もいれば、あてもなくさまよい続け惰性で過ごしている人もいるでしょう(私の身の回りの情報に影響されているところは否めませんが)。
 研究室配属も同様の節目に該当するのかもしれません。むしろ「受験」なんかより実はよっぽど大きい節目なのかもしれません。これまで先人の考えをただ学んでいればよかっただけの生活から、今度は未知の領域に飛び込んで自分で開拓していかなければならない。実験というのは概して失敗します。だからこそ、これまで成功の体験を積み重ねてきた人ほど、そのギャップにやられるようです。
 その意味で「勉強」は、自ら進んで行おうと、どこまでも受動的なんじゃないかなと思います。勉強は前提なのですね。
 私は見下そうと思っているわけではありません。やはりそういう状況があるのは避けられないんだな、というどうしようもない感情を抱いています。誤解なきよう。
 
実験は冒険だと思えば楽しい
 今まで成功体験を重ねてきている人にとって、研究は苦痛に感じるようです。私は実験なんてうまくいかないものだと思っていますし、実験していく中で「こんな分子の形をしているのに、こいつに溶けるのか……!」とか「NMRで想定される位置以外にも有意なピークが見られるけど、これって重溶媒と相互作用しているんじゃない?」とか、ささやかな発見があります。そういったものを大事にしていく積み重ねが肝要な気がしています。
 そもそも私たちが行なっている「科学」の営みは、エポックメイキングな発見をしようということではありません。偶然と幸運がもたらした結果に期待しすぎるのは博打ですからね。そうではなく、これまで先人たちが構築してきた理論をもとに実験を組み立て、基礎研究であれ社会への応用を意識した研究であれ、少しずつ各分野を伸ばしていく。球に近い「科学」という立体があったときに、ある微小な面(各分野)でちょとした成果が出たら、内部から外へ少し押し出せる。各分野によって発達度合いはさまざまでしょうから、「球に近い」というのは正確ではないですね(笑)そして、「その中で分野同士つなげたらこういうことが起きる」という発見があると2倍の伸びが出てくる。そうやって徐々に「科学」を大きくしていく営みこそ、現在のところ正しい取り組み方だと思っています。そう思わないとやっていられない、という消極的な理由もあるかもしれませんが……(笑)
 
TLCってほんとうに大事ですね
 こんなささいなもので、溶媒を変えるだけで反応が進行しているかどうかを示してくれるのはありがたいことです。普段は「ヘキサン + 酢酸エチル」を使いますが、原点に滞留し続ける物質に対しては「クロロホルム + メタノール」を使います。メタノールは比率を少し変えるだけで、展開溶媒の極性を大きく変えることになるので、注意して扱うようにしています。
 そういえば、TLCを写真に撮ると自動的にRf値を算出してくれる、とても都合のいいアプリがあります。案外知られていないようです。
 
TLC Chemistry Tools

TLC Chemistry Tools

  • PoChu Hsu
  • ユーティリティ
  • 無料

 

 
今週は自分の限界に挑戦してみました
 この一週間は、どの人よりも多く実験をしたと思います。実験を複数並行させていたのはもちろんのこと、考察から解析処理まで割と忙しく、その中でもちゃんと食事はとるようにしていましたが、結構進めた感じがします。実験操作自体はかなり慣れてきて(もしかしたら思い込みかも……?)、たぶんこれくらいが自分の実験遂行能力の限界なんだろうな、と感じることができました。こうしておくと、今後の自分がやりやすくなるような気がしています。最大がわかっているというのは何においても精神的負担は減らせると思います。
 
4年生という立場でいろいろ考えることはある
 4年生だから今はゆるいのだろうかという懸念はあります。考えるべき細かなファクターが散らばっているのは事実なのですが、正直今の段階では気づかないことも多いです。知識もないし、気づきもできない。それでもやる気はあるので、どういったことを実験してはっきりさせたいのか、という実験の方向性は自分で切り開くようにし、データの解釈や対照群の設定は自分で組み立てつつ、先生にアドバイスをもらう、という形で進めています。今できることはアグレッシブに突き進むことです。
 他の研究室だとだいぶ先生が学生にアプローチしてくれるようです。私たちが異質なのかもしれませんが、むしろ学部生主体で学ぶことが増えてぼくは良いと思っています。
 
自分なりの進め方を確立
 僕はなるべく実験は並行させて進めたいと思っているので、平日はとにかく実験を進めることに集中し、土曜日はデータ整理をする、ということに決めています。これから土曜日がコアタイムになったとしても、そのようなスタイルを続けたいと思っています。
 
とりあえずこんなところです。今は、グループ内で行われる隔週の報告会に向けて資料を作成中です。たくさん実験してきたこともあって、報告自体も負担は重いけれど、がんばります。また何かあれば書こうと思います。

研究室に配属されて2ヶ月。 #2

 研究室に配属されて2ヶ月が経ちました。思うことなどを記してゆきます。
 
 まず、なぜわざわざ書き起こそうと考えたのか、についてですが、そもそも研究室生活を綴ったブログ等が少ない、という問題意識がありました。学部3~4年生に着目したときに、就活については巷にごまんと情報が溢れかえっていますが、研究室についてはそのような例が少ないな、という印象を受けました。これから研究室配属を控える学生のみなさん、理系への進学を考えていて、今から研究室の様子を知りたいという意欲的な高校生のみなさんにとって、少しでも情報提供ができれば幸いです。
 
所属する研究室
 都内の国立大学で化学と生物学を専攻しています。どちらも好きで、科目としても得意だったので、どちらも同程度に扱える研究室に進みました。いわゆるケミカルバイオロジーです。
 「研究室はホワイトかブラックか」と問われればホワイトだと思います。コアタイムはあってないようなもの。放任主義ではありますので、学部生とはいえ実験を練る段階から基本的に一人ですが、困った場合にはディスカッションを通じて助け舟を出してくれます。今のところ土日はお休みです。
 
勉強と研究のギャップが大きすぎる
 まずはこれではないでしょうか。勉強は「先人の研究の積み重ねを学んでいく」もの、研究は「まだ知られていないことを見つけ出す」もの。両者は大きく違いますが、勉強無くして研究は進みません。勉強は大前提ですね。研究のような創造的な活動に取り組んだ経験があると進めやすいと思いますね。
 
天井がある勉強はたやすい
 学部3年生までの勉強、すなわち「天井がある勉強」はやはりたやすいです。この程度に苦労してしまうと後々に引きずるのだろうと思います。この勉強に慣れすぎてしまうと、研究室に入ってから衝撃を受けます。私はもともと「天井がある勉強」が好きではなく、試験範囲外の関連ありそうな情報なども積極的に取り込んでいましたので、衝撃はほとんどありませんでしたが、客観的に見るとそうだろうなと思っています。
 このあたりはまた別の機会に記すことを考えています。
 
天井のない勉強はどうするか
 勉強は研究室にいない間でもできます。得たい情報のソースは基本的に書籍・ウェブサイト・論文のいずれかだと思います。手持ち無沙汰になりがちな電車での移動時間など活用して情報を摂取しています。特にウェブサイトは、適切なフォルダを作成した上でブックマークしています。
 
研究室の先輩たちがとても賢く見える
 やはりその研究室の研究に実際に触れているわけですので、その周辺の知識もよく踏まえています。裏を返せば、例えば私の研究はかなり異色でチャレンジングなテーマであるため、そのあたりに最も知識を蓄えているのが私自身、という状況も普通におかしくありません。ただし、物事を捉え批評する視点や付随する知識は積極的に奪っていかなければなりませんね。
 
与えられたテーマから大きな目標を見据えたらやる気になれた
 研究室に配属されたばかりの4年生には、基本的に先生方からテーマが与えられます。先生方がぜひとも学生に取り組んでほしいと思うテーマから、先輩方が卒業してストップしていたテーマまで、さまざまあります。私自身は先輩方の研究の続きを担う形となりました。正直のところ、与えられた直後は惰性で実験をしていた面もありましたが、「研究をこの範囲まで広げてやると、こんな大きなテーマに結び付くかもしれない」と思えるとやる気になれます。テーマ周辺の論文をざっと漁って目処をつけ、一通り読んでみて、担当の先生とディスカッションを重ねて、そういう方向で進めてみたらどうか、という結論にいたり、意欲がわきました。もしかすると私個人の話かもしれませんが、実世界への応用を考えると奮起しますね。
 反面、遂行するべき実験が増えてかなり忙しくなっているのは事実なので、その忙しさにやられて試薬を入れ忘れる、行なうべき手順を忘れる、などがないよう気を付けたいものですね。
 
どんな感じで一日を過ごすか?
 前日にスケジュールを組む人、または当日の朝にスケジュールを組む人がほとんどだと思います。スケジュールを組まないで実験する人はいない印象です。私はGoogleカレンダーを使って、その日にやるべき実験を一気に書き込んでいます。当然、その日中にできない実験も出てきますが、翌日にその予定をドラッグ&ドロップするだけです。今後行いたい実験は別途Googleカレンダーのリマインダー機能を利用しています。管理がとても楽で、また忘れる心配もありません。
 
必然的に英語に慣れる
 研究ともなると、最先端であることがほとんどなので、必ずしも得たい情報が日本語で書かれているとは限りません。情報源は主に書籍・ウェブサイト・論文・動画になるでしょうか。当然のことながら英語を日本語に置き換えながら読んでいるようでは時間が足りませんので、そのまま理解するようにしています(受験生時代に散々音読を続けた甲斐がありました)。読みながら専門用語も逐一覚えるようにしています。
 
どういうときに論文を読む?
 目的の化合物を合成したい時、すでに合成例があればSciFinderで検索して論文のMethodを読みます。合成例がなくても近い合成例を見つけ出して同様の手順を踏みます。それ以外にも、最先端の研究内容と分析手法に触れるためにさまざまな雑誌のTwitterアカウントをリストに入れてスキミングしています(今のところはアブストラクトをざっと読み流す感じです)。
 
論文をスキミングするために自分なりのフォーマットが必要
 以下の記事をご存知でしょうか。
 
 やはりひとつの論文を時間をかけて読むという時間はなかなかもてません。化学・生命系であってもオリジナルのフォーマットは持っておきたいですね。未熟ですが私なりに用意はしているので、いつか紹介してみようかなと想います。
 
結構疲れます
 基本的に自分で考えて実験計画を練るので、平日の研究室以外の時間は勉強する元気もなかったりします。私はアルバイトが多いのですが、アルバイトは基本的に土日で固めて、平日は多くても週2にしています。
 
 自分が思っていることを整理する意味も含めて、長々と書き連ねてしまいましたが、今のところはそんな感じです。これからあと1ヶ月もしないうちに院試休みが始まります。院試休みとは、大学院入試の勉強のために研究室に来なくてかまわない期間を指します。それまで、研究の方向性を決め、今後行なうべき実験を整理できるよう励みます。

大学生必見!安くて美味しい店の探し方!#1 ~食べログとRettyはどう使い分ける?~

 遅ればせながらあけましておめでとうございます。新年早々、大げさなタイトルで恐縮ですが、グルメ探索好きな私が、「安くて」「美味しい」店を探すノウハウを共有したく思います。

 2016年に入ってアルバイトが順調に進み、調べるのが億劫で決まった店をローテーションしていた状況に飽き、思い立って食べ歩きを本格的に始めました。とはいえ大学生の身分でお高い店には入ろうと思えず、なるべく安くて美味しい店をたくさん回りたいと考えております。

  では早速見ていきましょう。ここでは、個人で利用するグルメサービスの代表「食べログ」と「Retty」の比較と使い分けについて、個人的な解釈を交えながら綴ります。

 

 

【なぜ食べログとRettyなのか?】

 そもそも、料理店を探すために利用する、所謂「グルメサービス」はありふれています。有名なサービスを挙げるなら、食べログ、Retty(レッティ)、Hot Pepperホットペッパー)、ぐるなび、Yelpが挙げられるでしょう。勿論他にもTripAdvisorやRETRIPを利用する手もあると思いますが、ここではあくまでグルメに特化した「グルメサービス」を対象とすることにしますね。日本で料理店を探す場合は、上記からYelp、TripAdvisorを除く4サービスを利用する場合が殆どでしょう。また、ぐるなびは宴会向け、HotPepperはクーポン推し、という点からこれらのサービスは個人で利用する際にはあまり使われないと思います。以上の理由から、食べログとRettyに着目することに決めました。

 

 そういえば、かのイケハヤさんも似たような記事を書いていましたね。少し挑発的なタイトルですが。Rettyの強みをざっと説明しています。「優れている」と謳っていますが、勿論食べログもRettyも独自の特徴を持っていて、使い分けが肝心です。

www.ikedahayato.com

  なお、前もって留意していただきたいのは、あくまでも私個人の考えを織り交ぜていることです。「絶対」という訳ではなく押し付けるつもりもありません。読者の皆さんの参考の一欠片にさえなっていただければ幸いです。

 

 

食べログ

 日本におけるグルメサービスのデファクトスタンダードであります。食べログを使いこなせれば、かなり十分といえるでしょう。対象エリアにおいて対象のジャンルの料理店をざっと探し出すのに向いています。Googleで「(駅名)(料理ジャンル)食べログ」と検索すれば、大概該当ページがサジェストされます(例えば「飯田橋 スイーツ 食べログ」など)。ジャンルを絞らない場合でも「目黒 食べログ」でやはり目的のページが見つかります。そして、ランキングを利用すると効率的に見つけられるはずです。総合的な信頼性を支えるものは、情報量の多さと、店舗情報の正確さ・更新頻度の多さに集約されます。

 しかしながら、食べログに特徴的な匿名性を忘れてはいけません。この点を良いと捉えるか悪いと捉えるかは人それぞれだと思います。匿名性が高いと本音が出やすいのは、2chに代表される巨大掲示板を思い出すと理解しやすいですが、私は、バックグラウンドが分からないゆえ口コミも素直に受け入れられない、という点で、食べログの匿名性には賛同できません。

 

【Retty】

 食べログと違い、評価が数字で表されません。評価のランキング形式では見られません。一から調べようとするのは難しいので、まずは食べログで調べることが前提として必要になるでしょう。

 食べログと最も異なる点は実名による口コミです。Rettyはトップページにタイムラインが表示され、フォローしている人の「食べた」投稿情報がひとりでに手に入ります。中でも、TOP USER(あるジャンル、あるエリアに特化して詳しいユーザー)の存在は大きいかもしれません。私も大変お世話になっています。TOP USERを筆頭に、自分が信頼できると思えるUSERの口コミを参考にできる点は独特です。

  また、以前のスマートフォン版アプリでは、現在地情報に基づくオススメ店数十店舗(日替わりで更新)を、数秒でマークできる機能を備えていました。料理店への需要が顕在化している瞬間に主体的に情報を得ることなく、移動時間にスマホをチャッチャッといじって受動的にストックを溜めることができ、「時間をかけてまで美味しい店を調べる精神的負担」を取り除くことができました。残念ながらアップデートにより消滅してしまいましたが…。

 他にも、食べログではあまり評価が高くない店でも実は「行きたい」と思っている人は多い店も、Rettyなら判別できます。人気がある店には「人気店」を表示させることで、「美味しいけれど値段が高い店」が排除されることが多いです(有名かもしれないし「行きたい」人は多いかもしれないけれど、人気が出るほど「行った」人がいるとも思えません。ミシュラン星獲得店よりもミシュランビブグルマン獲得店の方が「人気店」の割合は大きいような気がします)。なお、Rettyの人気店表示のメカニズムは分かっておりません(単に「行った」「行きたい」の数で判断している訳ではなさそうです)。

 

ざっくり言うと…

食べログ

・グルメサービスにおけるデファクトスタンダード

・総合評価の把握に向いている。

・店舗情報が正確、情報更新感度も高い。

・匿名口コミのため、ユーザー情報が不透明。

<Retty>

・総合評価は把握できない。あくまで個別の評価のみ。

・実名口コミのため、信頼のおけるユーザー(ex. TOP USER)をウォッチし、判断が容易になる。

・「行った」「行きたい」の数の可視化。

・「人気店」表示で「お高い」店を排除。

 

 

 これらの特徴をベースに、まず食べログで対象地域・対象ジャンルをスキミングし幾つか候補を立て、Rettyで候補を絞り込む、というスタイルを(私は)続けています。どちらか一方を選択するのではなく、複合的に利用して自分好みの店を見つけていくことをオススメします。

 しかし、これでも説明は概略をなぞっている気分だと思いますので、次回からより詳細な活用など話していけたら幸いです。